| おそらくホジスンは、その知名度からすれば、日本での認知度は結構世界的に見てもかなり高いほうだと思います。これは彼の「夜の声」が多くのアンソロジーに取り上げられている事、またそれがカルトな映画「マタンゴ」の原作として知られている事、などが大きいと思われます。けれども、とはいえやはりマイナーな作家には違いなく、ホジスンの作品を、現在日本で手に入れようと思えば、ほとんどが古書での入手となります。とはいえ、主要な作品がほぼ訳されていて、また入手もさほど困難ではないので、インターネットを使えば結構簡単に手にいれることができるでしょう。
目安として、
「異次元を覗く家」・・・500〜1000円くらい
「幽霊狩人カーナッキ」・・・ドラキュラ叢書で100〜1500円、角川文庫で500円前後
「海ふかく」・・・2000円くらい
「夜の声」・・・500〜1000円くらい
「ナイトランド」・・・妖精文庫版で、上下で3000円くらい。原書房版なら、まだ新刊で入手できますが、古書価なら2000円くらい。
といったところでしょうか。それほど高い買い物ではないはずです。彼の作品が収録されているアンソロジーも、どれも1000〜2000円くらいだと思います。
これが、洋書となると、かなり値段に幅が出ます。
最近のものでは、日本と同じで、どれもさほどではありませんが、当然のようにプレミアのつく、昔のものは別です。試しに、海外の古書検索サイトで調べてみると・・・。
まず、「The Boats of the "Glen Carrig."」。
状態にもよりますが、Chapman and Hall社から1907年に出た、一番最初の版は大体3000ドルくらい。日本円で30数万円くらいですね。次に1920年にHolden
& Hardinghamから出たものは150ドルくらい。17000円くらいですか。このくらいなら、なんとかなりそうですが、気分的に、初版以外はなんだかね。
続いて「The House on the Borderland」。これも、大体上と同じです。
三部作の最後、「The Ghost Pirates」。これは最初のStanley Paul & Coから1909年にでたもので大体3300ドル程度。この本だけが高いのは、扉絵がシドニー・シームの筆によるものということも関係あるのかもしれませんが、これは最近の版まで割と踏襲されているようです。ちなみに、次のHolden
& Hardinghamから1920年に出たものでは、ぐっと落ちて120ドルくらいのようです。また、ホジスン再評価のきっかけとなった、「ボーダーランド三部作」と「ナイトランド」をあわせた、「The
House on the Borderland and Other Novels」(Arkham House社刊)は、350ドルくらいのようです。
次に、カーナッキですが、1913年にEveleigh Nash社から出たものは、やはり3000ドルくらい。次のMycroft and Moranに1947年に出たもので大体300ドルくらいのようです。再販分が意外に高い。
さて、問題は「ナイトランド」。
これはEveleigh Nash社から1912年に出た最初のもので、5250ドル程度ということ。日本円で60万円弱ですか。うーん。かなりなものです。このレベルだと、充分お宝です。宝くじでも当たったら、買ってみたいかなといったところ。一体何部くらい現存しているのか、知りたいものです。そもそも出版された部数が少ないでしょうから、相当少ないとは想像がつきますが・・・。ちなみに、ちょっと調べたウェルズの「透明人間」の最初のもので2500ドルくらいでしたから、ホジスン侮りがたしですね。
追記
kaneさんより情報を頂きました(いつもありがとうございます)。掲示板に書き込んで頂いたものを再録します。
「今さらながら、古書価の話を読んで、数年前のことを思い出したので報告します。
5年程前のことですが、7千ドルのグレンキャリッグが出ていました。これはホジスン自身が持っていた本らしく、サインとメモ書きが載っていると言うものでした。もう一つ、極めつけは、ホジスン研究家のサム・モスコウィッツコレクションでしょう。彼は遺族にインタビューしたり、書簡や原稿、写真、公記録を集めたりしていたのですが、これはサザビースのオークションに出され、2万5千ドル程で落札されたとのことです」
ホジスンのサイン本!
見るだけでも見てみたいです。それに、原稿や写真。現在刊行中の全集に、資料として写真ででも収録されないかなあ。とても興味がありますね。でも、うーん、250000ドルかあ。 |