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沈黙の家から

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・ラヴクラフトのホジスン評

・マタンゴのはなし

 

ホジスンと版権

by kane

 

 ホジスンの著作活動は1902年にボディビルの記事を書いたことに始まると言われているが、1905年から1906年にかけてのCoulson Kernahan 宛書簡によると処女作が雑誌に載るまでに四百回以上も出版社から突き返されたという。彼が物を書き始めたのは船を下りた世紀の変わり目にまで遡るといっていいだろう。
C.L.とイニシャルのみある作家の作品にThe Raft( Sketchy Bits No.543 1905 p14-15)というのがある。筋立ては、嵐で船を失い筏に乗り移った四人の男たちが、サルガッソー海へ迷い込み、大タコの襲撃を受け仲間を失いながらも、他船の助けを借りて脱出に成功する、といったものだったが、ホジスンは1905年11月17日のCoulson Kernahan宛ての手紙の中で、自分の“Weed Story” からアイディアを得たのだといっている。
 なかなか作品が売れない中でのホジスンの苛立ちが思われる。
 1906 年頃からThe Authorという雑誌にホジスンの書いた記事が載り始める。これはSociety of Authors Inc.という団体の会報で、初代の会長はテニソンで、多くの著名な作家が名を連ねている。ホジスンはこの団体を通じてウェルズなどいく人もの作家と親交を持ち、作家としての姿勢を教えられたようだ。その頃授かった教えの中に版権に関するものもあったのかもしれない。ホジスンの作品の中に著作権版が現れるのはこの後のことだ。次に彼の著作で著作権版と思われるものをあげる。私の調べがついていないだけで、まだ他にもあるかもしれない。

1.The Ghost Pirates, a Chaunty, and another story  
(Paul R.Reynolds, New York 1909)
2.Carnacki, the Ghost Finder, and a poem 
(London, 出版社不明 1910) (Paul R.Reynolds, New York 1910)
3.Poems and The Dream of X
(A.P.Watt & Son, London 1912) (Harold Paget, New York 1912)
4.Cargunka and Poems and Anecdotes  
(A.P.Watt & Son, London 1914) (R.H.Paget, New York 1914)

 ここにあるHarold Paget、A.P.Watt & Sonはそれぞれアメリカとイギリスの著名な出版エージェントで、A.P.Watt はドイルやハッガードも顧客だった。Carnackにはシリーズ4編が、Cargunkaには10編ほどの短編のプロットが並べられている。これに 1909年から彼の著作活動の終わり頃までの作品がだいたい網羅されていることがわかる。自分の言いたいことに沿うように事実を書き並べてしまったが、ホジスンが意外なほど版権を気にしていたのが分かってもらえるだろうか。

(Sigsand Manuscriptに投稿された、kane氏の著述より)

 

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